■前回の振り返りから
前回、オンラインイベントにて由利本荘市の生産者とFOOD GROOVE JAPANにかかわりのあるメンバーや関係者との【生産者と消費者の情報分断解決オンライン】の実施を行いました。
オンライン上では普段生産者が当たり前と思っている取り組みや考え方が消費者目線では意外性のある内容が多く、たくさんの知らなかったが生まれた会でした。
また、生産者もいろいろな質問が飛び交い、自分自身の生産物に興味を持っていただいたことにとても喜んでいただけました。
この取り組みがあったからこそ、現地視察では25名という大所帯の懇親会の参加者とこれから巻き起こる素敵なストーリーの幕開けができたのかもしれません。
■由利本荘市へ現地視察
総勢10名のチームを作り、世界一のシェフ、一流ホテルで料理長を経験したきたシェフ、燗酒氏
鮨学校の元校長等、あらゆる活動で貢献しているメンバーを集め、由利本荘市の現地視察を行ってまいりました。
【今回の目的は二つ】
一つ目は生産現場を拝見させていただき、生産者の意見を伺いFGJチームとの連携で今後できる取り組みの模索
二つ目は由利本荘市の地域の活性化を作るために【燗酒】というコンテンツを持ち込み、
生産⇔飲食⇔消費者の繋がりを太くし【地産地消】での飲食店の活性化の企画、【フェス】の取り組みで人を呼び込む政策の企画、関わるメンバーでの商品の開発やコンテンツ作りを行ってまいりました。
■行程表
■1か所目【株式会社岩城町農園】原木シイタケ
こちらの原木シイタケはハウス内で作っており、品質の安定化を図りながら椎茸を生産されております
きれいに並べられた榾木にはたくさんの穴があけられており、椎茸の菌糸が埋め込まれております。
広葉樹(こちらはブナ)を自分たちで切り出し、定期的に天地ガエシをする作業は現場にいるだけでもわかる大変な作業なのだと感じました。
生産者の前川社長いわく、ハウスの中で育てる方法を選んでいるが、
これは見栄えが綺麗なしいたけが多くできるためだそうです。
山の中で育てる椎茸は味わいとしてはやはりいいが、雨が多く降ってしまうと椎茸が黒くなってしまい
見栄えの関係で金額が落ちてしまうという事でした。
参加メンバーはそのことを知り、みんなで美味しいほうがいいのに見栄えで価格が決まってしまうのは
ちょっと残念だねという話になりとても勉強させてもらう時間となりました。
少しだけ原木の生えている椎茸を頂き、夜の燗酒の会で使用したいと一部メンバーが持ち帰りました。
これがとても素晴らしい結果になることはのちほど。。。
■2か所目【有限会社折林ファーム】米・比内地鶏
今回は残念ながら比内地鶏の生産現場視察は鳥インフルエンザ等の病気から守る為、現場に行くことができませんでした。
メインの米の管理施設と過去の歴史、そして売り上げの好調の秘訣やスタッフの成長がうまくいっている秘訣を伺う事ができました。
とても苦労された過去がある中で、改善を繰り返し今では素晴らしいメンバーとチームを組み取り組まれていることにとても考えさせられました。
その苦労もあってか、生産と消費をつなぐ取り組みにとても共感していただくことができ、稲刈りの現場では私たちが来ることを前提に体験現場を用意していただき、参加者は稲刈り機に乗り機械のすごさにも感動しておりました。
■3か所目【作左部農園・双日由利農人株式会社】玉葱
日が落ちる夕方。一気に冷え込んできました。
寒空の元、玉葱の苗の説明をしていただきました。
由利本荘市での玉葱生産の目的は本土から北海道に出荷が移るとき、2か月間ほどの端境期(はざかいき)が生まれるそうです。その時期は中国産の玉葱が主流になっているため、端境期の間を由利本荘市で玉葱の生産を行い収益化を行っていく取り組みをされておりました。
参加者からの質問では(寒くなってきたので、明日にずらさないんですか?)という問いに
今の1週間をはずすと玉ねぎの栽培がずれてしまいうまくいかないとの答えでした。
また、雨が降ってしまうと土が硬くなり機械で植えても、苗が跳ね返ってしまいうまく植えることができないという事でした。
私たちがうかがった時がまさにその時で、1本ずつ植えなければいけない場所と機械に設定して、
植えなおしている時でした。
広大な土地を見て、この寒空の元、今日中に終わらせなければいけない作業を目のあたりにして
生産現場の大変さを感じました。
■1日目の視察を終えて
原木シイタケ、米、玉葱をじっくり時間をかけて視察させていただきました。
生産者との会話の中には知らなかったことがとても多く、シェフたちも目から鱗な話がたくさんありました。この経験を今後に活かし次なる取り組みに向けてメンバーで話し合っていきます。
夜の懇親会に続く
【燗酒】が地域を変えていくコンテンツになる編