【コラム】南淡路島の一毛作玉ねぎ ラビット野口の旬食材探訪記

こんにちは、ラビット野口🐰です。高級スーパーに勤務する傍ら、全国各地の生産者を訪問。
小売現場の視点を活かした地産品の発掘や、課題解決のサポートをしています。
FOOD GROOVE JAPANでは、日本の食発見プロデューサーとして全国の素晴らしい生産者さんの声を届けていきます!

初のコラムとなる3月の旬食材は、これから収穫期を迎える玉ねぎ!
名産地、淡路島で一毛作農法にこだわった玉ねぎを作っている生産者をご紹介します。

南あわじ島産 亡き御父様に託された一毛作玉ねぎ🧅

左が剛くん、右はラビット野口

兵庫県淡路市南あわじ島地区にて出会った阿部剛幸くん、通称、剛くん!
2町半の畑を心の病と闘いながら1人で一毛作で、

  • 新玉ねぎ(七宝種)
  • 玉ねぎ(ターザン種)を生産している。

1町はおよそ3,000坪、甲子園球場ひとつぶんの広さがあるので、甲子園球場2.5個分の畑を一人で耕していることに。今回、その広大な生産地の現場にて、今シーズンの作付け状況や流通について意見交換をさせていただいた。

吉君の御父様は造船所業を経営していたが事業継承をせず、広大な農地と農業機械を与え、玉ねぎづくりに専念するよう伝えてお亡くなりになったそう。剛君の活躍する姿を見る事なくお星様になり南あわじ島上空から見守っている事でしょう。

当初、2町半と言う広大な農地を病と闘いながら生産している剛君は、周囲の生産者からは仲間として受け入れてもらえなかったそう。今では地元の重鎮の方に見守られ、事ある時には時間を惜しまず瞬時に対応してくれている。新参者のラビットにも優しく接してくださった。

特に新玉ねぎ(七宝種)は、水分量が多く日持ちがしないため、3月初旬の早生種類と、5月ゴールデンウィーク明けに収穫のピークを迎えるそうだ。

今年も作付けがほぼ終わり、収穫までは雑草や天候に気を使いながら、一毛作玉ねぎづくりに励んで行きたいと熱く語る姿は、今年も大丈夫だと確信出来た!

🧅一毛作とは

1品種の農産物を作る為の農法のこと。一般的には、玉ねぎ収穫後、米や他の農産物を作る多毛作経営が多いが、吉くんは土にストレスをかけない一毛作農法にこだわっている。

切ったそばから水分がにじみ出す、ジューシーな新玉ねぎ
輪切りにして焼き、そのまま食べるのが絶品!

剛くんの一毛作新玉ねぎの収穫はゴールデンウィーク明け、その後出荷となります。

出荷数には限りがありますが、4月下旬ごろにFGJ会員の皆さんにもご購入頂けるよう取りまとめをする予定ですので、楽しみにお待ちください!

おまけ

畑の一角には淡路ビーフの牛舎があり、つぶらな瞳でお出迎えしてくれた🐂

淡路ビーフは淡路島で生まれ、厳しい基準を満たした但馬牛のブランド名で、淡路牛は淡路島で飼育された牛の総称です。