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【日本酒コラム】Vol.1 「暑い季節にぴったりの新しい日本酒の楽しみ方」宮城県・一ノ蔵

Published on
2022年3月3日
fgj@admin
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日本酒コラム 2021年7月配信
FOOD GROOVE JAPAN日本酒担当の小林舞依がご案内します。テーマは「暑い季節にぴったりの新しい日本酒の楽しみ方」です。


初めに簡単に私の自己紹介をさせていただきます。宮城県の出身で、大工の棟梁の孫として生まれ子どもの頃から飲み会・祝い酒に慣れ親しんできました。(もちろんお酒は二十歳になってから)
会社員になり転職を機に上京し、飲食チェーン店を展開する企業に就職し海外の観光客に日本酒を中心にコーディネートをして参りました。

そのご縁があって2018年より地元宮城県の「一ノ蔵」すず音(すずね)公式アンバサダーをしております。

◼️日本酒をテーマにするにあたり

今回、日本酒の担当としてコラムを書かせていただくことになり、日本酒の奥の深さや歴史の深さを学び直すきっかけをいただいたのですが、せっかくだったら日本酒をもっと楽しんでいただくことに特化した内容をお届けしたいなと感じました。

国内に日本酒の酒蔵は1,400以上あると言われており、銘柄はなんと1万以上あると言われています。一見数が多いように思えますが、酒蔵数は年々減少傾向とのことです。アルコールといえば日本酒、の時代だった昭和初期には7,000以上の酒蔵があったそうです。

私の周りでも、ワイン派、ハイボール派はいても日本酒派は少ない印象。特に女性の日本酒離れは多いと感じつつ、スパークリング日本酒の普及により徐々に回復している印象を受けています。

◼️発売から約20年、スパークリング日本酒のパイオニア「すず音」

今回お話を伺ったのは私の地元の酒蔵でもある株式会社一ノ蔵様。すず音ブランドマネージャーの阿部様にお話を伺いました。まず初めに、一ノ蔵の歴史から伺いました。

◼️一ノ蔵の歴史

昭和48年、宮城県内の酒蔵4社、浅見商店、勝来酒造、櫻井酒造店、松本酒造店がひとつになり、一ノ蔵が誕生しました。日本の酒蔵の中では歴史は浅く、もうすぐ創業50周年となります。

日本酒を含めた日本酒の醸造発酵の技術は、われわれの先人達が微生物の存在すら知らなかった時代に自然を見据え、対話し、心を通わせながら、培ってきたものです。それは日本独特の自然観そのものです。その伝統技術を活用し、お客様にご満足いただける良質の商品を正直に、手を掛けてつくり続けること、これが一ノ蔵創業の原点となります。

一ノ蔵を代表するお酒といえば「一ノ蔵無鑑査本醸造シリーズ」。戦後1940年から1992年まで続いた級別制度という、日本酒を鑑定する酒税法上における日本酒の体系的な制度に苦言を呈したのが一ノ蔵。本当に鑑定するのは消費者という観点から無鑑査本醸造シリーズを発売しました。

◼️すず音の誕生について

開発の発端は1982年に遡ります。創業者の一人である鈴木和郎氏(3代目社長)はヨーロッパへ視察旅行に向かいます。パリを訪れると、そこで話題となっていたベルギーのビール「ランビック」と出会います。その味わいは、酸味と香り高いが泡立ちは穏やか。このランビックにヒントを得て開発に取り掛かり、1998年発売となりました。

「すず音」という愛らしい名前は、グラスに注ぐと立ちのぼる繊細な泡が鈴の音を奏でている ようであることから名付けられました。口の中でぷちぷちと優しくはじける泡は、 シャンパンと同じ瓶内発酵によって生まれる自然の炭酸ガスによるもの。 お米の優しい味わいの中に、柔らかな甘酸っぱさが口中に広がります。

◼️この夏の楽しみ方

コロナ禍でお家飲みが増えていますが、ぜひ楽しんでいただきたい飲み方があります。それはフローズンすず音です。お酒を凍らせてしゃりしゃりとした食感を楽しむ、夏にぴったりの、みぞれ酒です。
お好みで季節のフルーツを合わせて(今の時期なら桃!春は苺!!)デザート感覚で楽しんでいただくのもおすすめです。

最近はすず音をお食事とペアリングすることにも挑戦されているそうで、チーズとの相性もいいそうです。キムチ鍋や、納豆などの発酵食品との相性も良さそうですね!とお話が盛り上がりました。
お醤油や味噌との相性も良さそうなので、土曜の丑の日に合て、鰻の蒲焼と組み合わせてみても面白いかもしれません。
そういえば、以前開催した小林主催の「すず音会」では醤油ベースのソースがかかったフォアグラのソテーや、バルサミコ酢で仕上げたカルパッチョとの相性も抜群でした!

7月8日はすず音のお誕生日。夏限定の「幸せの黄色いすず音」が今年も好評発売中。紅花の色で爽やかに染められた期間限定のすず音はZOOM飲みや女子会で華を添えてくれることでしょう!

◼️酒蔵からのバトン

このコラムでは、日本全国の酒蔵をつないで酒蔵がおすすめする酒蔵をご紹介して参ります。

一ノ蔵様からご紹介いただいたのは、神奈川県松田町にある中沢酒造株式会社様。1825年に創業の歴史のある酒蔵です。
中沢酒造をご紹介いただいた理由は、現在の中沢酒造11代目である鍵和田亮(かぎわだ あきら)氏が2009年から一ノ蔵にて研修で酒づくりの基礎を修行されていたことです。「松みどり」という名の伝統のある日本酒が有名です。
次回のコラムでは中沢酒造様にお話をうかがう予定です。お楽しみに!

[取材協力]
株式会社一ノ蔵
〒987-1393
宮城県大崎市松山千石字大欅14番地
TEL 0229-55-3322
https://ichinokura.co.jp

[文 FGJ通信 日本酒コラム:小林舞依、 FGJ広報:大内]