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【コラーゲンの秘密!!】

Published on
2022年3月8日
fgj@admin
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Food Groove Japan 通信vol.8のテーマは「コラーゲン」
コラーゲンたっぷりのお鍋を食べた翌日はお肌ぷるぷる!!
なんて話をよく聞きますが、「ほんとかなあ」と思う人も多いかと思います。
FGJ食の機能性部会の高岡様にそんな疑問にしっかりと答えていただきました。
これを読めば、あなたもコラーゲン通!!
では、お楽しみください。

<コラーゲンを食べると肌のコラーゲンは増えるのか?>
Food Groove Japan 食の機能性部会の高岡です。
みなさん、コラーゲンは聞いたことがありますよね。化粧品でも使われ、サプリメントでも使われていて「美容に良い」ことで良く知られています。その一方で「コラーゲンは食べても意味がない」という話しもあったりします。
そもそもコラーゲンって何なのか?コラーゲンを食べて肌に良いのか?意味がないのか?
今回は、そんなコラーゲンについてお話ししたいと思います。

【コラーゲンとは何なのか】
 コラーゲンはタンパク質の一種でアミノ酸が集まってできています。体内の総タンパク質の約3割を占めている、体内でとても重要な役割をしています。コラーゲンというと「肌」をイメージされる方が多いと思いますが、肌の約7割がコラーゲンでできています。その他「血管」「骨」「軟骨」「筋肉」「腱」にもコラーゲンが存在しています。総コラーゲンのうち、約4割が肌、骨や軟骨が約2割、血管が1割弱を占めています。
コラーゲンの特徴は何と言っても「弾力」です。手の甲に浮き出ている血管を触るとぷにぷにしていますよね。コラーゲンの最大の特徴でもあるコラーゲンの「弾力」を感じることができます。

【コラーゲンの減少】
 コラーゲンは20歳頃をピークに加齢とともに減少していきます。british jourbal of Dermatology Vol.93,No6の論文のデータを見ると、20歳から30歳で13%、30歳から40歳で15%、40歳から50歳で18%、50歳から60歳で22%と、加齢とともにコラーゲンの減少率が加速していくことがわかります。お年寄りの皮膚が薄く感じたことはありませんか?これは加齢によってコラーゲンやヒアルロン酸が少なくなってしまったからです。

【コラーゲンを増やす】
我々の身体から失われていったコラーゲンを増やすにはどうしたら良いのでしょうか。日本食品化学工学会誌56,3 2009の論文によるとコラーゲンの摂取により肌の保湿効果が高まることが確認されてます。この時の被験者は25歳から45歳の日本人女性でした。このデータを30歳以上で抽出すると、さらに潤いが増えていることがわかりました。つまり、コラーゲンの摂取は20代よりもコラーゲンがより減少している30代以降の方が、より体感が高いことになります。
では、なぜコラーゲンの摂取が有効なのでしょうか。それはコラーゲンを構成する特徴的なアミノ酸「ヒドロキシプロリン」によるものと言われています。我々が食べたコラーゲンはアミノ酸やアミノ酸が数個繋がった「ペプチド」レベルに消化されて腸から吸収されます。これらのアミノ酸は血液によって、必要とされる場所に運ばれて、必要なところでコラーゲンや筋肉などに再び組み立てられます。つまり、肌や骨、靱帯などのコラーゲンを増やすには「ヒドロキシプロリン」というコラーゲンの部品がないと組み立てられないため、コラーゲンの摂取が必要なのです。コラーゲンが豊富な食品は「すっぽん」「豚足」「鶏の皮」「手羽先」「軟骨」「牛スジ」「フカヒレ」「うなぎ」「穴子」「あんこう」などがあります。また、煮こごりがプリンプリンしているのはコラーゲンが豊富な証拠です。ちなみにサプリメントで使われている海洋性のコラーゲンは魚のうろこから、豚コラーゲンは豚皮から抽出しています。そしてコラーゲンの塊の食材はゼラチンです。ゼリーにもちゃんと「ヒドロキシプロリン」が含まれていますから、コラーゲンリッチな食材と言えます。「魚の皮」にはコラーゲンが豊富ですから、残さずに食べるようにしましょう。
実は、摂取したコラーゲンを体内で再び組み立てるためには「ヒドロキシプロリン」を始めとしたアミノ酸だけでは十分ではありません。コラーゲンを体内で再び組み立てるには「ビタミンC」ミネラルの「鉄」や「銅」「亜鉛」も欠かせません。コラーゲンを豊富な食材を補うだけでなく、バランスの良い食事が重要と言えます。
ちなみにサプリメントの成分として使われているものは、ゼラチンよりも生体利用率が高くて優れています。そんなサプリメントとしてのコラーゲン摂取のデータを見ても、体感レベルで肌の状態が良くなったと回答している人が4週間後に36%、8週間後に68%と、約7割の人が肌の状態の良さを体感するのに8週間掛かります。そういう訳ですっぽんやコラーゲン鍋を食べた翌朝の肌がプルプル!はあり得ないです。
肌のコラーゲンは1日してならず! コラーゲンを意識して毎日メニューに取り入れてみてはいかがでしょうか。

【まとめ】
●コラーゲンは肌だけでなく、骨や血管、腱などの若さの維持にも必要。
●体内のコラーゲンは毎年加速的に減っていく。
●コラーゲンを食べることで体内のコラーゲンを増やすことができる。
●コラーゲンを増やすにはビタミンCや鉄などのミネラルも必須。
●コラーゲンだけでなく、ビタミンやミネラルを補えるバランスの良い食事が大事。
●コラーゲンは1日にしてならず、日々の摂取が大切です。

[2021.5.17 文 食の機能性部会:高岡、 広報:大内]